基本設計と詳細設計とは?やるべきことと違いについて解説

2025.1.8

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基本設計と詳細設計とは?やるべきことと違いについて解説

執筆者:Haruka

都内IT企業でセキュリティエンジニアとして働きながら、Webライターとして活動中。本業では脆弱性診断を担当しており、セキュリティの観点からWebアプリケーションの開発や運用に携わっています。エンジニア兼ライターとして、専門知識を活かしたIT系記事を提供します。

 

 

この記事の目的

この記事では、システム開発における「基本設計」と「詳細設計」の違いを詳しく解説します。

これらの設計段階は、システム開発の成功において重要な役割を果たします。

それぞれのプロセスや成果物の違いを理解し、開発を円滑に進めるためのポイントを学びましょう。

 

 


設計とは?

システム開発の「設計」は、要件定義で定めた要件を実現するために

システムをどのように構築するかを計画する重要なステップです。

設計が適切でない場合、開発プロセス全体に影響を及ぼし

最悪の場合、システムが完成しないこともあります。

 

設計段階は主に以下の2つに分けられます:

 

  1. 基本設計(外部設計)
  2. 詳細設計(内部設計)

 

これらのステップはそれぞれ目的が異なり、適切に進めることで

プロジェクト全体のスムーズな進行が可能となります。

 

 


基本設計とは

基本設計は、システムの全体像を明確にし、クライアントに確認を取るためのプロセスです。

この段階では、以下のような作業が行われます:

 

  • システムの概要図の作成
  • 主要機能のリストアップ
  • ユーザーインターフェース(UI)の設計
  • 帳票や画面遷移図の準備

 

基本設計の目的は、システムの方向性や機能がクライアントの要求を満たしているかを確認することです。この段階を疎かにすると、最終的なシステムがクライアントの期待に応えられないというリスクが高まります。

 

 

成果物の例

  • 機能仕様書
  • 画面設計書
  • システム構成図

 


詳細設計とは

詳細設計は、基本設計をもとにシステムを実現するための具体的な指示を

エンジニアに提供するプロセスです。

以下のような作業が含まれます:

 

  • プログラムの構造設計
  • データベースの設計
  • データフローの具体化
  • APIの設計

 

この段階では、クライアントの直接的な関与は少なく

開発チームが技術的な詳細に焦点を当てて作業を進めます。

 

成果物の例

  • ソースコードの仕様書
  • テーブル設計書
  • モジュール設計書

 


基本設計と詳細設計の違い

以下に基本設計と詳細設計の主な違いを示します:

 

項目 基本設計 詳細設計
目的 クライアントの要求を満たすための概要設計 実装可能な具体的な設計を行う
対象 クライアントと開発チーム 開発チームのみ
成果物 機能仕様書、画面設計書 テーブル設計書、プログラム仕様書
確認者 クライアント 開発チーム内

 

基本設計はクライアントとの認識の共有が重要であり

詳細設計はエンジニアがシステムを実装するための指針を提供することが目的です。

 

 


設計段階の重要性

設計段階を正しく進めることは、以下のメリットをもたらします:

 

  1. 認識の齟齬を防ぐ: 基本設計でクライアントの要求を正確に理解することで、プロジェクト後半での大きな修正を回避できます。

 

  1. 開発の効率化: 詳細設計がしっかりしていると、エンジニアは迷うことなく作業を進めることができます。

 

  1. 品質向上: 設計が適切であるほど、テスト工程でのバグ発生率が低下し、品質が向上します。

 

 


設計の具体的な進め方

1. 基本設計の進め方

  • クライアントとの綿密なヒアリングを行い、要件を把握します。
  • ユーザーの利用シナリオを考慮し、UI/UXデザインを設計します。
  • プロトタイプを作成し、クライアントにレビューを依頼します。

 

 

2. 詳細設計の進め方

  • 使用するプログラミング言語やフレームワークを選定します。
  • データベース設計を詳細化し、データモデルを作成します。
  • モジュールやAPI間のインターフェースを定義します。

 

 


プロジェクト管理の観点から見る設計

プロジェクトマネジメントにおいて、設計は次の要素と深く関わっています:

 

  • 品質管理: 要件を満たすシステムを作るための重要な土台。
  • コスト管理: 設計が適切であるほど、再作業の削減につながりコストを抑えられる。
  • スケジュール管理: 設計段階の遅延は、プロジェクト全体の遅れに直結します。

 

 


設計における注意点

  1. 要件定義との連携: 設計は要件定義を基に進められるため、両者の整合性を確認することが重要です。

 

  1. ドキュメントの明確化: 設計書は誰が見ても理解できるように作成する必要があります。

 

  1. チーム間の連携: 設計段階からエンジニア、プロジェクトマネージャー、クライアントの間で密なコミュニケーションを図るべきです。

 

まとめ

基本設計と詳細設計は、システム開発において不可欠なプロセスです。

基本設計では全体像を固め、詳細設計ではその全体像を実現するための細部を詰めます。

 

それぞれの段階で適切な設計を行うことで、スムーズな開発が可能になります。

これらの設計プロセスを効果的に進めるためには、チーム間のコミュニケーションや適切なツールの活用も重要です。

設計の品質を高めることが、最終的なシステムの品質向上につながるのです。

 

詳しい解説は、以下の動画シリーズでご覧いただけます。

 

 

 

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