大手企業案件を“失注”しないためのプロジェクトマネジメント戦略──商談成功率と顧客信頼を高める体制づくりとは?

2025.6.5

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大手企業案件を“失注”しないためのプロジェクトマネジメント戦略──商談成功率と顧客信頼を高める体制づくりとは?
代表取締役浦谷 将太 
南山大学を卒業後、Web制作、AIチャットボットKUZEN、アプリ受託開発、ITコンサルティング事業に累計約6年間携わり、営業経験は約10年。
2021年に株式会社Desafiosを設立し、Webアプリ開発、セールスマーケティング支援、コンサルティング、DX支援事業を行う。
アプリ開発やWeb制作プロジェクトでは、PMやPMO、コンサルタントとして、プロジェクトマネジメントやコンサルティング、COO代行業務などを担当し、クライアントの目標達成に向けて尽力している。受託案件実績は200件以上。
カスタマーサクセスの精神を大切にしながら、顧客のビジネス成長を支援。
所有資格
宅地建物取引士、日商簿記2級

目次

  1. はじめに:なぜPMの質が事業の命運を分けるのか
  2. 商談失注の背景にある“体制の限界”とは
  3. 「属人的PM」からの脱却──再現性と仕組み化の必要性
  4. 3人体制PMモデルの考察と課題
  5. SI業界における“品質担保”の実情
  6. 教育・ガイドライン・PMO体制による安定運営のヒント
  7. プロジェクトの信頼性を左右する要件定義・基本設計のあり方
  8. 今すぐ経営者が着手すべき「強いチームづくり」3つのステップ
  9. 法人営業で成果を出すために──私たちができること

1. はじめに:なぜPMの質が事業の命運を分けるのか

「プロジェクトマネージャー(PM)」というポジションは、ただの管理者ではありません。

企業の信用、売上、継続取引の鍵を握る、極めて重要な役割です。

 

私たちが支援する中堅企業の中にも、いわゆる“技術力はあるが商談に勝てない”という

課題を抱える方が多くいます。

 

その背景にあるのは、「PMの質」と「体制の設計ミス」。

単なる進捗管理ではなく、納品までの品質担保、顧客との関係構築、炎上の予兆察知など、

より広範囲な視点が求められています。

 


2. 商談失注の背景にある“体制の限界”とは

ある中堅SI企業では、大手メーカーの保守案件を受注していました。

しかし、後工程の開発契約については、結果的に競合他社にスイッチされてしまいました。

原因は明確です。

プロジェクトマネジメントが曖昧なまま進み、

貸し担保の範囲など重要な要素が曖昧になってしまっていたのです。

 

さらに、相手企業は全国規模で展開するような企業。

どれだけ技術的に優位に立っていたとしても、

「信頼性」「体制整備」において劣っていれば、顧客は不安を覚えるものです。

 

これは決して珍しい話ではなく、月商1,000万円を目指す企業の多くが直面する壁でもあります。

 


3. 「属人的PM」からの脱却──再現性と仕組み化の必要性

「今回のPMはうまくいった」「前回のPMは炎上した」。

こうした“運任せ”の体制では、安定した売上やリピート発注は見込めません。

 

課題は「属人化」にあります。

優秀なPM一人の手腕に依存した体制では、成功の再現性は担保されません。

複数案件を同時に走らせるには、標準化された進行管理やリスク回避の仕組みが必要不可欠です。

 


4. 3人体制PMモデルの考察と課題

ある企業では、以下のような3人体制でのPM運営を実践しています:

 

  • 経営責任者(社長)
  • 現場PM(開発進行・要件管理)
  • 管理者(タスク管理・品質チェック)

 

この体制により、一人ひとりの負荷は分散され、リスクの目配りも効きやすくなります。

ただし課題もあります。それは「工数の重さ」です。

日々の業務に追われながら、経営者自らがPMに深く入り込むには限界があります。

だからこそ、「仕組み化」「自走できるチーム」「PMの育成」が急務となります。

 


5. SI業界における“品質担保”の実情

業界全体を見ても、実は品質担保の仕組みが整っていない企業は少なくありません。

 

  • 開発現場が属人化している
  • 進捗や品質が可視化されていない
  • 問題が表面化するのが遅い

 

こうした状態では、顧客満足度も営業成果も上がりません。

むしろ信頼を失い、リプレースされるリスクが高まります。

 


6. 教育・ガイドライン・PMO体制による安定運営のヒント

属人的体制から脱却するためには、

以下のような体制整備が必要です:

 

  • PM教育:進行管理、要件定義、顧客対応、技術知識などのバランス教育
  • 最低限のガイドライン:要件定義、報告方法、進捗会議のフォーマットなど
  • PMO(Project Management Office)体制:プロジェクトを横断してルールを適用・チェックする機能

 

特にPMOが機能することで、PMのスキル差や属人性の影響を減らすことができます。


7. プロジェクトの信頼性を左右する要件定義・基本設計のあり方

開発プロジェクトにおいて、失敗の原因の多くは「要件定義の曖昧さ」にあります。

 

  • 顧客自身が何を求めているのか不明確
  • 決まらないまま開発が始まる
  • 後工程で仕様変更が連発

 

これらは、炎上の温床です。

だからこそ、要件定義や基本設計段階での合意形成が極めて重要です。

この初期フェーズでの精度が、その後の成功を左右します。

 


8. 今すぐ経営者が着手すべき「強いチームづくり」3つのステップ

ステップ1:現状の体制を可視化する

  • 誰がどの役割を担っているのか
  • 属人化していないか
  • 工数が集中していないか

 

ステップ2:PMガイドラインを整備する

  • 最低限のルールと運用マニュアルを作成
  • PM教育プログラムの策定

 

ステップ3:PMOを立ち上げる/外部支援を入れる

  • プロジェクトの横串機能を設ける
  • 第三者的な視点でのチェック体制を構築

 

これらを通じて、営業の信頼性が飛躍的に向上します。

 


9. 法人営業で成果を出すために──私たちができること

私たちは、法人営業・PM体制の強化支援に特化したコンサルティングを行っています。

属人的体制から脱却し、成果の出るプロジェクト推進・営業体制を構築するための伴走支援が可能です。

 

  • 営業・開発チームの体制診断
  • 再現性あるPM体制づくりの支援
  • 実務レベルの要件定義・設計支援
  • プロジェクト横断でのPMO機能の導入
  • リプレースされない“選ばれ続ける会社づくり”

 

「もっと売上・利益を伸ばしたい」「強い組織をつくりたい」とお考えの経営者の方は、

ぜひ一度ご相談ください。


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